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会計ムラのぱんぴー。

不動産証券化を学ぶーおすすめ本(不動産証券化・信託・会計とか)

ここ最近、必要性があって、不動産証券化について学んでいました。

どちらかというと「金融とかファイナンスとかは、複雑な感じでよくわからんな」という感じだったのですが、学んでいくうちにそれぞれよく出来た仕組みになっていることがわかり、視界が開けた実感があります。

 

以下、備忘も含めてブックリストです。

 

①「不動産証券化」をおおざっぱにつかむ

 そもそも「不動産証券化」って何ぞや、という状況で、元銀行マン・経理など、会計・財務面に多少の土地勘がある方でしたら、以下の本がおすすめです。複雑なスキーム等には深入りしていませんので、不動産証券化の類型や類型毎の違い、メリットなどをおおざっぱに掴むのには良いと思います。

金融マンのための 不動産ファイナンス講座<第2版>
 

 

教科書的な記載のほうが得意、という方でしたら、以下の本も良いと思います。本家の不動産証券化協会から出されている本です。上記の「金融マン…」との違いですが、おおざっぱに言って、上記本がビジネス面を中心に不動産証券化が説明されているのに対して、こちらは制度論から説明されている、といった印象です。

特別法を含め多くの法制度が絡むため、制度論の説明が中心となるのはやむを得ないのと思いますが、例えば金商法の規制など、殆ど金融面の知識がない私にはすこしハードルが高く感じられました。

入門 不動産証券化ビジネス

入門 不動産証券化ビジネス

 

 

 その他に以下の本も読みましたが、信託銀行が不動産をどのように見ているのかが感じられて個人的にはとてもためになりました。

企業不動産の活かし方

企業不動産の活かし方

 

 

②信託法を知る

正直、証券化を学び始めるまでは信託のことを全く知りませんでした。投資「信託」のように、非常に身近なところに存在していたにも関わらず何も知らなかった(いわば、無知のまま投資信託を買っていた)のが衝撃で、反省も込めて基礎から学ぶことにしました。

 

まず読んだのが以下の本です。…が、かなり難しいと感じました。(ただ、読んでいるのは楽しかった。)

信託のスキームでは、基本的に3つの当事者(委託者・受託者・受益者)が登場することもあり、誰が誰に対してどんな請求権を持つのかといった点が、結局整理しきれずじまいです。。

信託の仕組み (日経文庫)

信託の仕組み (日経文庫)

 

 

ということで、こちらの本も読んでいるのですが、(著名な)学者の方が書かれているということもあるのか、必要十分な記載となっており(「コノホン、ニホンゴナノニ、ナニイッテルカワカラナイ、という状態)、何度か読み直さないと理解できなさそうです。頑張ります。

 

信託法入門 (日経文庫)

信託法入門 (日経文庫)

 

 

すこし先にはなりますが、この2つの本をクリア出来たら、以下のような本に進んでいければと思っています。徐々に世の中の最先端に近づいている実感があって、わくわくしますね。(発売日も最近ですし。)

 

より広い視点で、流動化・証券化の全般を整理するために

資産・債権の流動化・証券化(第3版)

資産・債権の流動化・証券化(第3版)

 

 

証券化や流動化を通じた最新のファイナンス手法を知るために

 

③会計・税務面

おおざっぱな紹介になってしまいますが、会計・税務面については、以下の本が網羅的で必要十分なのではと思います。

SPC&匿名組合の法律・会計税務と評価 投資スキームの実際例と実務上の問題点 (第6版)

SPC&匿名組合の法律・会計税務と評価 投資スキームの実際例と実務上の問題点 (第6版)

 

 

実際のところ、不動産証券化においてどのような取引が行われているのか、ということさえわかれば、税務の話はありますが、会計上は既存の知識の寄せ集めで対応可能かと思います。(税務の話は、ヴィークルを組成する際の資料を見ていれば、案件組成者か誰かが説明してくれているかと。)